杉無垢床材のメンテナンスについて


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無垢の木はそんなに難しくありません

最近、住宅の床材として無垢フローリングが使われるようになってきました。表面が塗装してある合板フローリングと違い、無垢の床材は足ざわりが良く、木そのものが持っている断熱性や蓄熱性によって夏はさらっと、冬は暖かい。見た目にも優しくて落ち着けるし…とメリットを上げればキリがありません。匂いも重要なポイントです。

ただ、無垢材にはデメリットも付きまといます。表面にコーティングしてある新建材に比べ、柔らかくてキズは付くし、汚れやすい。木は収縮を繰り返すため、湿度の低い冬場はスキマが広がったりもしますので、大らかな気持ちで付き合えないなら使わないほうがいいでしょう。

さて、無垢の木の床材というと「メンテナンスが大変じゃないか?」「掃除はどうしたらいい?」という声をよく伺います。どうもデリケートなものという印象があるようですが、かなり適当で大丈夫ですよ、とお伝えしています。

確かに傷や汚れはつきやすいですが、どんな床材でも汚れや傷が付かないものはないわけです。
うまく付き合ってやればずっと使うことができるのが無垢材の最大のメリットです。

蜜蝋ワックスを使う

bnr_01無垢材もさすがに無塗装では汚れがつきやすいです。私たちがお勧めしているのは蜜蝋ワックスという天然ワックスです。リノベーションさせて頂いた物件には全て蜜蝋ワックスを塗らせて頂いています。

DSC_6578_1DSC_4474_1DSC_6602_1工事が終了し、完成見学会が終わってから床や建具に全てワックス掛けを行います。見学会のあとに行うのは塗りたては少し滑るのと、足の裏についてしまい取れてしまうからです。 ワックスを塗ると杉材の色がぐっと濃くなります。ホームページに掲載している完成写真は全てワックス塗布後のものです。水滴などは弾くようになります。

最近はコストダウンとセルフビルドの一貫としてワックス塗りを施主さんにしてもらうケースもあります。愛着が沸くのと、今後のメンテナンスのやり方も覚えて頂けるので好評です。ただし床の塗装は相当腕がだるくなりますので 覚悟が必要です。

住んでからのお手入れ

● ワックス塗りの頻度

DSC_0593_1DSC_0590_1 ワックスメーカーは1年に一度程度の塗装を薦めていますが、特に床の塗装は物もどけないといけないし重労働です。

ちなみに杉床は1年ほど経つと家族の足の裏で磨かれてツルツルになってきます。裸足生活になる方が多いのでその影響もあるのか、こうなるとかなり汚れにくくなります。

実際、完成時に一度塗ったきり住んでから4年間一度もワックス掛けしていない方の家でも床はツルツルになって素晴らしく綺麗でした。
もちろんマメにワックス掛けしているとなお綺麗…なんだと思います。

● 普段のお掃除

普段の掃除は普通に掃除機を使って下さい。掃除機によってはキャスターで傷がつく可能性があるのでそこだけはご注意下さい。クイックルワイパーなどはウェットタイプはワックスが取れますので避けましょう。ドライタイプは磨く効果もあるのでお勧めです。

● 無垢床材についた汚れを取る時

DSC_3985_1無垢床材についた汚れは、水滴の輪じみなどは固く絞った雑巾で拭けば綺麗に取れます。黒ずんだ汚れは市販のメラミンスポンジなどでこすると驚くほど落ちます。これはシナ材の引き戸の汚れにも有効ですのでお試しを。

ちなみにメラミンスポンジは表面を少し削ってしまうので、ワックスや日焼けした表面が取れて色が変わりますので、拭き終わったあとはワックスを塗って下さい。また水ぶきは雑巾を固く絞ること、頻繁にしないことをお勧めします。水ぶきしすぎるとせっかく磨かれた表面の膜が取れ、毛羽立ちなどの原因にもなります。

 

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● 凹んだ傷の修復

DSC_6089_1 DSC_6080_1凹んだ傷に関しては杉の繊維が圧縮されているだけの場合、水で濡らすだけで少し元に戻るケースがあります。その他の傷に関しては紙やすりで表面を削ることになります。私たちの事務所でも大掃除で何年かに一度削っています。

DSC_6110_1お子さんが小さいうちは物を落としたり壊したりということはどうしても防げませんので、ある程度は目をつぶって目立つものだけを処理するようにして、中学生になるくらいのタイミングで家族一緒にヤスリかけするというのもいいかもしれません。合板フロアと違い表面を削れば新品になりますし、子供が付けた傷を自分で消させる、というのは教育としてもいいかもしれません。